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地震の「マグニチュード」と「震度」は何が違うのか——「1」増えると、エネルギーは32倍

地震速報の「マグニチュード」と「震度」を、なんとなく同じものだと思っていないでしょうか。マグニチュードは地震そのものの規模で、一つの地震に一つだけ。震度は各地点の揺れの強さで、場所ごとに変わります。マグニチュードは対数の尺度で、1増えるとエネルギーは約32倍。巨大地震では頭打ちするため、東日本大震災は速報M7.9が最終的にMw9.0へと修正されました。二つの尺度が何を測っているのかを、物理から整理します。
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原子時計はなぜそんなに正確なのか——地球の自転をやめ、原子の振動に「1秒」を預けるまで

いまの「1秒」は地球の自転ではなく、セシウム原子が約92億回振動する時間で定められています。原子時計が桁外れに正確なのは、原子の振動には個体差も経年変化もないから。レーザーで原子を冷やすセシウム原子泉時計、光で刻む光格子時計、そして原子核を使う次世代時計まで、「1秒」を地球から原子へ、さらにその先へ預けてきた歩みと、その正確さがGPSや通信を支えるしくみをたどります。
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色はなぜ見えるのか——光そのものに色はない、という出発点

赤いリンゴの赤は、物にも光にも存在しない——ニュートンはそう見抜きました。可視光の波長、物体の反射と吸収、3種類の錐体、脳の処理。色が立ち上がるしくみを、同じ服が白金にも青黒にも見える色の恒常性や、ヒト以外の動物の色覚、色覚の進化までたどります。
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砂漠とは何か——砂ではなく乾きが決める土地と、別物の砂漠化

砂漠を決めるのは砂ではなく「乾き」。年間降水量250mm以下という物差しでは、一面の氷に覆われた南極が世界最大の砂漠になる。砂丘は砂漠の1割ほどで、成因も亜熱帯高圧帯から寒流・雨陰までさまざま。そして砂漠と砂漠化は別物——緑だった土地が痩せていく現象の構造と、サヘルの「緑の長城」までをたどる。
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大気圏再突入はなぜ難しいのか——摩擦で燃えるのでも、浅い角度で弾むのでもなく

宇宙から帰る船が炎をまとう理由は、空気との摩擦ではなく、機体前方で圧縮された空気の熱にある。「角度が浅いと弾かれる」もまた誤解だ。失う運動エネルギーの99%は経路の空気を熱し、機体が浴びるのは1%ほど。鈍頭・アブレーター・揚力——再突入の物理と工夫をたどる。
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燃料電池と電池は何が違うのか——「ためる」電池と、燃料を「もらい続ける」発電装置

「燃料電池」は充電できない電池で、燃やさない燃料を使う。名前が二重に奇妙なこの装置の正体は、反応する物質を中に抱えた普通の電池と違い、燃料を外から受け取り続ける「開いた発電装置」にある。1839年に弁護士が見つけ、アポロでは飛行士が副産物の水を飲み、いまは家庭のエネファームで湯まで沸かしている。
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惑星の色はどう決まるのか——空の青、火星の赤、取り違えられた氷惑星の青

「青い地球」「赤い火星」「濃紺の海王星」——惑星の色は何で決まるのか。大気の散乱、水や鉱物による吸収、メタンとヘイズという複数の要因から太陽系の色をたどると、あの深い海王星の青が半ば画像処理の産物だったという近年の発見にも行き着く。
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音速の壁はなぜ「壁」だったのか——たとえが生んだ言葉と、遷音速の三つの難所

「音速の壁」は実在の壁ではなく、ある空力学者の言いまわしが新聞で誇張されて広まった言葉だった。けれど遷音速では衝撃波で抵抗が急増し、舵が効かなくなる——挑んだパイロットは実際に命を落としている。1947年にX-1がそれを越えた経緯と、強力なエンジンより地味な「動く尾翼」が鍵だった話をたどる。