天文学

歴史

なぜ時計の針は右回りなのか——日時計と北半球が決めた方向

時計の針が右回りなのは物理法則ではなく、北半球の日時計の影が右へ回るのを機械式時計が受け継いだためです。フィレンツェやプラハには反時計回りの時計も残り、向きが一つの約束事にすぎないことを示しています。
科学

夕焼けはなぜ赤いのか——青空をつくる散乱が、赤い夕空も生むわけ

夕焼けの赤と、昼の青空。正反対に見える二つの色は、じつはまったく同じ「レイリー散乱」という一つの現象から生まれます。違うのは、光が大気を通る距離だけ。なぜ青い光がよく散らばるのか、なぜ空は紫でなく青いのか、そして火星の夕焼けがなぜ青いのかまで、空の色の仕組みをたどります。
科学

月はなぜいつも同じ面を向けているのか——自転を止めたのではなく、公転と足並みをそろえた

月はいつも同じ顔をこちらに見せています。そのせいで「月は自転していないから」と思われがちですが、話は逆で、月はちゃんと自転しています。ただ、その自転の周期が公転の周期とぴたり同じ約27.3日に合わせ込まれている——これが潮汐固定です。潮汐がどうやって月にブレーキをかけたのか、その同じ力で月が今も遠ざかり地球の1日が延びていること、そして実は月面の約59パーセントが見えていることまでをたどります。
科学

原子時計はなぜそんなに正確なのか——地球の自転をやめ、原子の振動に「1秒」を預けるまで

いまの「1秒」は地球の自転ではなく、セシウム原子が約92億回振動する時間で定められています。原子時計が桁外れに正確なのは、原子の振動には個体差も経年変化もないから。レーザーで原子を冷やすセシウム原子泉時計、光で刻む光格子時計、そして原子核を使う次世代時計まで、「1秒」を地球から原子へ、さらにその先へ預けてきた歩みと、その正確さがGPSや通信を支えるしくみをたどります。
科学

惑星の色はどう決まるのか——空の青、火星の赤、取り違えられた氷惑星の青

「青い地球」「赤い火星」「濃紺の海王星」——惑星の色は何で決まるのか。大気の散乱、水や鉱物による吸収、メタンとヘイズという複数の要因から太陽系の色をたどると、あの深い海王星の青が半ば画像処理の産物だったという近年の発見にも行き着く。